F.I.R.E 投資家の投資日記

48歳で企業経営を引退、投資歴20年以上、専業投資家として歩み始めた投資日記

市場のかんしゃくと金と銀

「金は10年かけて下げ、10年かけて上げる・・・」大竹慎一ファンドマネージャー

 

NY金先物;1966ドル(最高値更新)、10年ぶりに上げ相場が続いている。

コロナによる世界的経済情勢の不安、米中摩擦、金利低下、金融緩和で行き場を失ったマネーの大量流れ込み・・・

 

アメリカのFF金利はしばらく0.125%の低空飛行が続くので、金の強気相場はしばらく続くと見られている。モルガン・スタンレーは、当面2300ドル、メリルリンチに至っては2020年末までに3000ドルとまで予想している。

金については、金鉱株大手のバリックゴールド(GOLD)を2年前に大きく下げた際に購入して、今では追い風にのって160%程度に上昇している。(全ポートフォリオの2%)

金が上がれば銀が遅れて追随することから、先日 銀ETF(SLV)を購入した。

金/銀が80倍を超えると、銀は割安と言われており、2020年7月31日現在 金先物1966ドル、銀先物23ドル、84倍と割安感は十分に出ている。

金が2300ドルで銀28ドル以上。仮に金3000ドルで銀37ドル以上といった辺りでも十分割安な価格ラインである。

ちなみに前回の上がり相場(2011年)では、銀は45ドルまで上昇している。では、今回はどうか・・・

 

7月末のFOMCアメリ連邦公開市場委員会)では、フォワドガイダンスの大きな変更は無かった。次回(9月15-16日)開催で、2023年の経済見通しが発表されるが、注目はインフレ率見通しであろう。長期目標を2.0としているが、2022年で 1.7を予測した。さすがに今の状況下で、2.0にはできないだろうから1.9辺りと見るがどうだろうか。

 

いずれにしても、FRBの見通し→金利上昇発表が、金と銀の売り時となり、いつもテーパータントラムによって、金相場は終焉を迎える。

金相場下落→債券相場下落→株式相場上昇といったサイクルになるが、それもしばらくは時間がかかりそうである。

金の下落と、は不況の終わりの始まりを意味しているのかもしれない。その後は株式一転ばりで売却タイミングを見計らい、そして下落した債券を拾って、ミーンリバージョンを実践していく。

 

*テーパータントラム;テーパーリング(次第に細る)とタントラム(かんしゃく)を合わせた造語。量的金融緩和の縮小を示唆した際に市場がパニック状態に陥る状況を表現した言葉。