F.I.R.E 投資家の投資日記

48歳で企業経営を引退、投資歴20年以上、専業投資家として歩み始めた投資日記

「武器としての資本論」から考察する

【Briefing】

・「資本論」における「資本主義社会」の定義;物質代謝の大半を商品の生産・流通(交換)・消費を通じて行う社会」

・「人間の歴史とは、自由と理性が闘争を通じて拡大していくプロセス」;ヘーゲル

・「労働力と土地」この2つが商品化された時、その社会は資本制社会になったとみなすとマルクスは説いた。

フォーディズム型資本主義(比較的高賃金を支払うことで、搾取だけでなく、労働者を消費者に変えようとした)→ネオリベラリズム型資本主義(脳・知性の力によるイノベーションを引き起こす力が重要)

・「本源的蓄積」とは労働価値のダンピング、資本制社会では反復して生じる出来事

イノベーションによって生まれる剰余価値は知れている。資本主義社会発展の肝は結局、安い労働力にしかない。

・資本主義の発展に伴い、独占資本が巨大化し、階級分化が極限化する。それにより、窮乏、抑圧、隷従、堕落、搾取が亢進し、限界を迎える。

・「資本論」には二面性がある。「階級闘争VS構造主義」資本主義には始まりも終わりもある。

 

「資本主義と民主主義は相性が良い」と言われるが・・・

 

「民主主義とは、歴史の流れの中で発生する社会のある『時期』を指す。識字率は高いが高等教育を受けている人が少ない時期、そこでまず文化構造的に均質な社会が形成され、その後、民主的な政治形態が生まれる。つまりある種の社会の気質、社会に存在する潜在意識を指す」 出典「大分断」エマニュエル・トッド

 

「株価は実体経済全体を表しているのではない。富裕層トップ10%の経済的繁栄を反映している。ナスダックとは富裕層のバロメーターである」 出典「コロナ後の世界」スコット・ギャロウェイ著部分より

 

ナスダックはコロナ渦にあって、未だ最高値を更新している。コロナによって独占資本は更に巨大化し、寡占化は更に進むであろう。

そうして今、世界では資本主義と民主主義は、それぞれが終盤を迎えているとしか思えない状況にある。

それらを踏まえて、わが社の今後の方向性と、投資戦略の方向性について、それぞれ検討をしてみたいと思う。