F.I.R.E 投資家の投資日記

48歳で企業経営を引退、投資歴20年以上、専業投資家として歩み始めた投資日記

迷った時は「基本に帰れ!」神様からの最後の贈り物?

最近、自分の「投資脳」において迷いを感じている。

相変わらず「グロース/バリュー相関」の中でも、ナスダックが最高値を更新、つまりグロース株優位が続く中で、特にハイテクバブルが起こっている。

その要因は、やはり未曾有の金融緩和、ジャブジャブにマネーが供給されている中で、行き場を失ったマネーが、コロナを背景にFANGを中心としたハイテク株に流れている。

私のポートフォリオにもVGTが2%程度あるが、それらの扱いをどうすべきか、VGTはVやMA、FISを含んでいるが、両方を持つことに意味があるのだろうか?

 

やはり迷った時、悩んでいる時は「基本に帰れ!」である。

「7’sルール」の1つ、自身のストーリーに則って投資をする。例えストーリーが外れても納得ができる・・・そう考えた。

 

私の考えるストーリーはこうだ。

この晩秋~冬にかけて、北半球では「第2波」が来る。その時に再度、暴落が発生する。(但し2020年3月程のパニック暴落までには至らない)

過去、パンデミックの歴史を顧みると、第2波が起こらなかった事の方が圧倒的に少ない。だから発生すると構えた方が理に適っている。

 

そう考えると、今 何をしないといけないのか?

また、何をしてはいけないのか?

 

① キャッシュポジションを上げる。(現在5%)→あと5%

② 企業の選択と整理を行う。8月中に選択、9月中旬までに整理⇒一部売却

③ 優良企業の一部のReapingを実施する(どっちに転んでも後悔しないように、50%つまり2つに1つに留める)

④ ミーンリバージョンは当分先、つまり債券ETFを購入するのは数年先。

⑤ 金鉱株、銀ETFはまだ保留

 

2020年3月、私の資産は最大20%マイナスになったが、現金の保有分が多かった事から、果敢に買い向かって4月にはフルインベストメントに至った。

今まで割高で買えなかった、金融株、テック株の多くを購入できたが、今から思うとその選択には、反省すべき点も多い。

購入したくても購入できなかった銘柄が、他にもあるのではないか?

 

随分昔に買ったアマゾン株、FAANGの中では唯一持っているアマゾンは、この先も永らく有望な企業だと思っている。これを追加購入しなかったこと。

バークシャーハザウェイ株、師の1人バフェットの会社の株をわずかでも購入すべきだった。

そう考えると、自身のポートフォリオをもう一度見つめなおす良い機会が次に来るかもしれない。

実生活や私の会社の事を考えると、第2波なんて絶対に来てほしくはないけれど、もしそれが来たとしたら、それらを仕込める最後のチャンス。

それこそが、「神様からの最後の贈り物」になるのかもしれない。

 

 

 

今後の外食業界についての考察②フェイズ2

問題はフェイズ2(社会の変容)に対してである。

東京都心のオフィス空室率は2%を超えた。家賃の高い都心部でのオフィスをやめると単純に固定費が激減する。

ハプンスタンス理論・・・何か事件・事故が起こった事を逆手にとって、それを活用して前に進める、私も幾度となく活用してきた。

私が都心でオフィスを構える大手企業の経営者なら、間違いなくオフィスを解約する。(それができる業種なら、という前提にはなるが)

内需を代表するわれわれサービス業、特に「ダウンタウン型」と言われる居酒屋業は、そんな彼らの需要に対応する事で商売が成り立ってきた。その前提が崩れつつあるのが、「今」なのかもしれない。

だからと言って、業態開発、郊外型へのシフト・・・などと言うのは、慌て者がやること。コロナによる社会変容で、都心→郊外移住がトレンド化しつつあるようにも見えるが、人口減少・高齢化を踏まえると、それは単なる一過性のものではないかとも考えられる。

では、今後の大きな流れを考える、それをどのように捉え、そして対応していくべきなのだろうか?

 

大きな流れ・・・

・人口減少、高齢化(コロナとは関係がない)

・インバウンド回復の大幅遅れ(元々ここは関係がない)

・テレワークの加速(都心部のワーカー減少)→変容を観察

・コロナを機とした不況期(3~4年は続くと覚悟する)

 ⇒競合店舗の減少→生き残り戦略→参入障壁の低い業種だけに競合数は変わらず

 ⇒外食機会の減少

 

ダウンタウン型居酒屋業として、どんな企業が生き残れるのだろうか?

・看板商品が明確で、より魅力的(顧客からの優先順位が高い)

・売上回転率が低くても生産性を維持・向上(固定費が低い、または更なる低減化)

 ⇒広告宣伝ゼロでも客数確保→口こみのしやすい商品を更に作っていく

 ⇒人件費効率を上げられるか→省力化

 

特に省力化について、今までは生産効率UPという観点から調理の機械化ばかりを考えてきたが、実はオーダーのタッチパネルによる省力化の方がはるかに効果的ではある。

しかしそれは元々、大手の居酒屋による無機質なサービスとして、同業者としては辟易していたのだが、やり方を変えればアリなのではないかと考えるようにもなった。

確かにドリンクの追加オーダーに関しては、煩わしさがない反面、酔っぱらいはパネルをさわる煩わしさもある・・・

オーダーエントリーシステムが正にそうであったように、

またこれらテック業界は、日進月歩で進む世界でもあるので、新たな機器が開発されるやもしれない。

新開発される機器の展示会の観察を含め、ここはじっくり考えるべき所である。

 

 

 

 

今後の外食業界についての考察①

コロナ渦において、観光業、運輸業と同様、外食業も逆風の最中にある。とりわけ居酒屋業は、コロナ蔓延の要因の1つとも目されている。

私の場合、米国株(株式市場)の配当金に加えて、自社株(非上場)の配当金も大きく、自社の業績そのものが生活資金に直結することを踏まえて、今後の自社の業界模様について検討してみたいと思う。

 

感染症の予防策が、「人との接触を減らす」「Stay home」=「運動を止める」ということ。そもそも経済の本質とは、「運動」ということを考えると、感染症対策と経済対策は真逆のものになってしまう。まさか私も「需要の蒸発」という非常事態を目の当たりにすることになるとは、思いもしなかった次第である。

2020年夏の時点で、ワクチン開発は世界同時開発がなされているものの、それが市中で使われるのには恐らくまだ1年以上はかかりそうである。

その間リモートワークが加速し、都心のオフィス需要が減退し、社会が大きく変容しつつある。

外食、とりわけ居酒屋業は「立地産業」と言われる程、都心部の一等地での営業が繁盛への近道とされてきた。そこに都心の空洞化が発生し、都心一等地ならではの高家賃=高固定費リスクが顕在化して、ダウンタウン型経営の逆風が大きな問題として、クローズアップされるようになってきた。

東京都心のオフィス街の空室率は2%を超えたそうで、これは今後益々増えそうである。

 

今後の在り方を検討するにあたり、まずはワクチン接種が浸透して、経済が定常化するまでをフェイズ1(恐らく2021年秋~冬)

その後、既に変容した社会に対し、それを踏まえた経営手法を構築していく時期をフェイズ2として、それぞれについて検討していきたい。

 

フェイズ1については、これはP/Lの問題ではなく、B/Sの問題と説き、じたばたせずに(=にわか商売で、弁当や宅配をやるのではなく)、政府補償を最大限活用して、店舗を休業させることをいち早く提言した。

現在、再開してはいるが客足の戻りは悪く、1年間耐えながらの経営となる。当面は不必要とは言え5000万円の融資は受けた。

これからの一年間は、広告宣伝も打たない、当然ながら支出を絞り込む事が中心となるだろう。

 

問題は中長期を見据えた、フェイズ2についてである。

 

 

「武器としての資本論」から考察する

【Briefing】

・「資本論」における「資本主義社会」の定義;物質代謝の大半を商品の生産・流通(交換)・消費を通じて行う社会」

・「人間の歴史とは、自由と理性が闘争を通じて拡大していくプロセス」;ヘーゲル

・「労働力と土地」この2つが商品化された時、その社会は資本制社会になったとみなすとマルクスは説いた。

フォーディズム型資本主義(比較的高賃金を支払うことで、搾取だけでなく、労働者を消費者に変えようとした)→ネオリベラリズム型資本主義(脳・知性の力によるイノベーションを引き起こす力が重要)

・「本源的蓄積」とは労働価値のダンピング、資本制社会では反復して生じる出来事

イノベーションによって生まれる剰余価値は知れている。資本主義社会発展の肝は結局、安い労働力にしかない。

・資本主義の発展に伴い、独占資本が巨大化し、階級分化が極限化する。それにより、窮乏、抑圧、隷従、堕落、搾取が亢進し、限界を迎える。

・「資本論」には二面性がある。「階級闘争VS構造主義」資本主義には始まりも終わりもある。

 

「資本主義と民主主義は相性が良い」と言われるが・・・

 

「民主主義とは、歴史の流れの中で発生する社会のある『時期』を指す。識字率は高いが高等教育を受けている人が少ない時期、そこでまず文化構造的に均質な社会が形成され、その後、民主的な政治形態が生まれる。つまりある種の社会の気質、社会に存在する潜在意識を指す」 出典「大分断」エマニュエル・トッド

 

「株価は実体経済全体を表しているのではない。富裕層トップ10%の経済的繁栄を反映している。ナスダックとは富裕層のバロメーターである」 出典「コロナ後の世界」スコット・ギャロウェイ著部分より

 

ナスダックはコロナ渦にあって、未だ最高値を更新している。コロナによって独占資本は更に巨大化し、寡占化は更に進むであろう。

そうして今、世界では資本主義と民主主義は、それぞれが終盤を迎えているとしか思えない状況にある。

それらを踏まえて、わが社の今後の方向性と、投資戦略の方向性について、それぞれ検討をしてみたいと思う。

 

「金と銀」再考・・・(価格差から考える)

金利の付かない「金」が史上最高値を更新し続けている・・・

 

かつて基軸通貨と連動していた金は、ドルとの相関性においてのみ価値の上下動が発生する。

ドルが金兌換制度を止めて以来、ドルは信用創造の元に刷られ続けて、ただひたすらに減価していった。金相関におけるドル価値を、1971年を100とした場合、2020年には1.9、実にその価値は1/50にまで減価(=金の価値が上昇)している。

今回もコロナショックによって、各国の財政出動に伴って、ドルは供給され続けている。また、FRBは2022年までは金利を据え置く事を明言しており、それも金上昇圧力として追い風になっている。

株式市場・債券市場は合わせて200兆ドル。その一部が金市場に流れていると言われている。金市場は5兆ドル(1/40)なので、わずかの資金流入があっても、市場自体が上振れする構造になっている。

 

金と同じように、価値があるとされる鉱物資源の1つが「銀」。

金と銀の価格差は80倍を超えると、銀は割安と言われる。7月中旬から銀相場は高騰を始めるが、当時の価格差が84倍。2020年8月7日時点でも72倍ある。

では、前回の金/銀高騰時は一体どうだったのだろうか?

          金       銀       比率

2009年11月上旬  1196ドル    19ドル     62倍

2010年11月    1360ドル    28ドル     47倍

2011年3月27日   1506ドル    46.7ドル    32倍 銀最高値

2011年7月25日   1837ドル    42.4ドル    43倍 金最高値

 

銀が最高値から下落を始めても、その後に金は更に20%以上上昇している。銀の場合は需要の1/2が工業用として使われている。つまり、残り50%がバブル化していると考えるべきだろうか。

金銀差の適正を80倍と考えると、銀の最高値時は銀価格は18.8ドルが適正なので約250%の価格差でのプレミアムが付いている計算になる。

金上昇が始まっても、2年位かかって上昇している。やはりFRB金利操作が始まる2021年後半か2022年前半までは上昇相場が続くと見た方が良いかもしれない。

「欲張り過ぎない!(ほどほどに)」が私の「7’sルール」の1つなので、金鉱株は総資産の2%、銀ETFは1%買って備えた。あとは時間と共にAging(熟成)をじっくりと待つのみである。

 

 

投資における「7's Rules」

家内の勧めで、録画してあったTV番組「7ルール」を観た。

そこで私の投資における「7’s Rules」について考えてみた。

 

1、欲に克つ、恐怖に克つ!(欲張らない、ほどほどに)

2、「複利の効果」が大原則!

3、基本はミーンリバージョン(株と債券割合のリバランスが要諦)

4、「良い企業」の株を長く持ち続ける

5、底値から2割上昇で買い、高値から2割下落で売り

6、自身で立てた「ストーリー」の則った投資

7、ほとんどの場合、何もしない

 

1は、感情に支配されず、My Ruleに沿ってタンタンと実行するということ。例えば個別株は2%以内に抑えてReapingする。(優良企業=高ROA企業 を除く)

2は、配当再投資×長期によって熟される=Aging(エイジング)

3は、金利下降局面では債券(ETF)を売り、金利上昇局面では株式を売ってリバランスする。ちなみにコロナショック(2020年春~夏現在)の今、株式85%になっているが、これは異常であることを認識している。(意識していることが重要)

4、優良企業とは ROA20%以上、良でROA15%以上。また、ワイドモート、連続増配25年以上。特にROAを重視している。

マネタリスト大竹慎一氏のセミナーを長年受けていることもあり、金利1%の上下動による株価への影響を最も重視している。

半年先、1年先のストーリーを何本か想定して投資する←未熟ながら実践中。

 

特に長年携わった経営において、「優先順位や、My Ruleを決めておく」ことを岡本吏朗氏より教わり実践してきた。(それは本当に良かったと思う)

だから人生や投資においても、優先順位・Ruleは効果的になるだろう。「なぜ、そのルールは7つなのかって?」・・・別に6つでも8つでも構わない。

「7’s」って、単に語呂の良さだけでしょ(笑)

 

 

幸福とは?デュアルライフを考える

「成功とは、望んだものを手に入れること。幸福とはその手に入れたものを楽しむことだ」;ウォーレン・バフェット

 

私も若かりし頃は、多くの「お金」を手に入れることを望んだ。しかしお金とは所詮、道具であることに気付き、お金よりも自由な「時間」を手に入れることを望んだ。

もちろん「自由」を手に入れる為に、先に多くの軍資金を手に入れた。(経済的成功をおさめた)

今、多くの「時間」を手に入れることができて、自由を謳歌している。

では、手に入れた「時間」に何をしているか?

 

「読書、ランニング、投資に向けた勉強、旅、乗馬、外食・・・何よりも雑音のない心穏やかな時間・・・」

世の中、あまりにもノイズが溢れている。ノイズとは単に車の音や生活音といった雑音だけではない。株式相場の超短期的な上げ下げ、無駄(無益)な情報の垂れ流し・・・

そんなものに踊らされることなく、しっかりと芯を見つめた生活をしていきたい。

 

その生活を更にブラッシュアップさせる為に、次はどんな手を打とうか?いつもそんなことを考えている。

例えばデュアルライフ、生活拠点を複数箇所持って、季節に合わせて行き来する。昔から多くの富豪が別荘を持つ生活をしていたが、別荘ではなく都市間を行き来する生活である。

例えば夏ー秋は札幌に住み、冬ー春は博多に住む。うちの奥様は田舎暮らしがお嫌いなので、それぞれの都会生活を楽しむ。2つの都市の共通するのは、食事が美味しいことでもある。

一時期東京暮らしを考えていたが、本当にそれだけが選択肢なのだろうか?と考え始めた。都心の生活で得られるもの、文化・芸術、美食、最新の情報・・・しかし、失うものの方が大きいのではないだろうか?(ノイズ、喧騒感・・・)

 

今回のコロナ騒動で、もう一度ゆっくり考え直すことができた。明日は「8.4チャレンジ!」で、熊野古道を走り抜けることにチャレンジする(踏破距離、約40km)

走りながら、今一度自分の人生を考えてみようと思う。